ハーレム ブラッド
「どっちにも吸わせん。」


「ねぇ、幸大君。


クーニャに今度から血を吸わせてくれるなら、クーニャが吸ってる間は少しくらいなら体をお触りしても良いよぉ?」


「ま、マジか?」

「うん…

そうだねぇ…

好きな時に好きなだけ吸わせてくれるならくまなく撫でまわしても良いよぉ?」


「…くまなく撫でまわしても?

…ごくっ。」


「生唾もの?」

クーニャが顔を近づけた。


「まぁ…」

「じゃあ…今度からは吸わせてくれる?」

「それは…」


「ねぇ、良いでしょぉ?」


ドカッ!

「いったーい…」

姫野がクーニャを蹴り飛ばした。


「幸大君。

流されたらダメよ。

それより、ね?」

「吸おうとするな…」

「あん…

もう少しだったのに…」



「はぁ…

帰るぞ。」


「待ってよぉ!!」

「待ちなさい!」






帰り道


「だから…」

「うん…」



姫野とクーニャが何かを幸大の後方でコッソリと話していた。


そして…


「幸大君。」

ぎゅっ。

クーニャが抱きつく。

「な…

何の真似だ?」

「ゴメンね、幸大君。」

耳元でクーニャが囁く。


ガシッ!

捕まえられた。
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