ハーレム ブラッド
欲情と理性
秋、某日


VAP


「ふむ…。

つまり、何かね?

君は吸血時の副作用を消したい…と?」

榊パパが言う。


「はい。」

「しかし…何を我慢する必要があるのか。

私には難しいねぇ。

私が君くらいの時は毎日、そういうことをしたいと思っていたが…。


逆に君には私の可愛い姫野を筆頭に何人もの女の子がいるわけだ。


君が彼女たちにそういう行為を望めば誰一人として拒まないと思うが…

違うかい?」


「まぁ…そうなんですけど。」


「君は…複数の女性とよろしくやるのが心の何処かでいけないことだと思っている。

良心の呵責というやつだね。

それが君にはある。」

「かも知れません。」

「君は…その女の子たちを愛しているかね?」


「…。

はい。」

「そうか。

なら…本能に従えば良いと思うが?」


「それは…」


「ははは。

まぁ…わからなくはないさ。


君は優しく甘く…それなのに理想が高い。

が…それは君が自分自身を守るためのモノだ。」

「え?」

「本当に女の子たちを思うなら…求めなければならないと私は思う。」

「…。」

「いくら愛していると口で言っても、そういうことをしないということは…だ。


女の子たちは思うんじゃなかろうか?

私は女性として見られていない。

とね。」
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