ハーレム ブラッド



「ん…あっ…」

幸大が咲子の首筋にキスをする。

「咲子…可愛いな。」

「幸大さん…なんか…余裕ぶってますね。

そもそも余裕が生まれたなら…ん…こういうのもやめたらどうですか?」

咲子が言う。

「現状維持…だ。

キスをしてるだけだしな。」


二人の唇が重なる。

「ふっ…ん…

はぁ…

でも、首筋にキスする必要はないですよね?」

「お前だって首筋から血を吸うだろ?

おあいこだ。」

ちゅっ。

また首筋にキスをする。

「ん…

だったら、他の皆さんはどうなるんですか?」


「他の皆は学校とかでそういう痕があると誤解が生まれるだろ?


それに…咲子は首筋が弱いみたいだし…な!」

キスをして、さらに強く吸う。


「〜〜〜〜〜っ!」

がぶっ!!

幸大の首筋に噛みつきながら体を痙攣させた。

「いってぇ〜!」

幸大が噛まれた痛みを訴える。


「はぁ…はぁ…

幸大さん…が、悪いんです。


…バカ。」


咲子が強く抱きつきながら呟く。


ドキンッ!

「可愛いぞ、ときめくだろ!」


咲子を強く抱きしめる。


「…。

幸大さん…好きです。」


「…。

ああ。」


静かに、ゆっくりと夜が更けていく。
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