ハーレム ブラッド
「『足跡も大きく人間では考えられないと専門家が述べた。


さらに、その犯人は背中には翼が生えており、瞳が左右それぞれ赤と青に光っていた。


また、その犯人は被害者に噛みつき血を吸い終わると飛び去ったと証言されている。


飛び去ったすぐに被害者に近寄るとすでに血液を抜かれ死亡していた。


ヨーロッパだけでなくロシア、アメリカでも似たような事件が起きている。』



事件の概要はこんなもんだな。


あとは専門家の意見が書いてるくらいだ。」

幸大が言う。


「父さんも朝早くにVAPに呼び出されたわ。」

姫野が言う。


「これ…吸血鬼なのかしら?」

桂木が言う。


「でも、吸血鬼って普段の見た目は人間と同じですよ?」

沙羅が言う。

「だから、VAPが動いているのよ。


普通の吸血鬼じゃない。」

姫野が言う。


「気になるな。」

マリアが言う。


「私はもーっと気になることがあるにゃ〜。」

クーニャが言う。


「何かしら?」

姫野が言う。

「咲子ちゃんの首筋。

前から気になってるんだよねぇ〜。


前から少し赤いな、と思ってたんだよねぇ…。

でも、最近はさらに赤みがあるよねぇ?」

「なぜ、咲子じゃなく俺に詰め寄るんだ…」

幸大が言う。

「犯人は100%幸大に決まってるからよ。」

姫野が言う。
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