ハーレム ブラッド
優衣の家





「普段ならばお風呂あがりは幸大さんと私のいちゃいちゃタイムなのですが…」

咲子が言う。

「…。」

あぐらをして座る幸大。


その足を膝枕にして頭を乗せる優衣と沙羅。

なぜか二人の頭は猫耳がついていた。

「はぁ、癒される。

優衣も沙羅も可愛いなぁ…」

幸大は猫耳の優衣と沙羅の頭を撫でる。


「…。」

咲子が幸大を見つめる。


「もしかして、妬いてる?」


「もちろんです。


嫉妬のあまり幸大さんに包丁を突き立てるかもしれません。」

「こえーよ!!」

「ですが、私は猫耳をつけて甘えるキャラではありませんから。」


「だったら、たまには咲子が俺を後ろから抱き締めてみてはどうだろうか?」

「私が?」

「ほら、いつもは俺が後ろから抱き締めてるし…」


ふわっ…

咲子が素早く幸大の後ろにまわり抱きつく。

「たまには、抱きしめる役も悪くはないですね。」

「俺も咲子に抱きしめられるのは悪くない。」


ちらっ…

ちらっ…


マンガを読んでいるマリアがチラチラと幸大を見ている。


「マリアもおいで。」

「私はいい!!」

マリアがマンガに目線を移す。


「残念だな。

マリアにもぜひ近くに来てほしいのになぁ…

来てほしいなぁ

こんなにお願いしてるんだけど…

マリアが来てくれたら最高に嬉しいんだがな…」


「そ、そんなに言うなら仕方ないな!!」

いそいそと近づき優衣と沙羅の間の空いている場所に寝転がり膝枕に頭を乗せる。

「さぁ、存分に撫でろ。」

「はいはい…」


こうして夜が更けていく。
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