ハーレム ブラッド
「へっ…

しょせんは作り物だしな。」

男性が言う。


「あら…なら、本物はいかがかしら?」

姫野が薄明かりに照らされる。

「何の仮装だ?」

男性が言う。

「仮装?

本物よ。」

「は?」

ギンッ!

姫野の瞳が赤く光る。

「ひっ!?」

ギンッ!

牙が鋭く尖る。

「ほら…私の指。」

ギンッ!

爪が鋭く尖り男性の眼のギリギリの位置になる。


「ほ…本物か!?」

「ふふふ…

試しに…血を吸われてみる?」


「ひぃぃぃっ!?」

男たちが走る。



「はぁ、はぁ…


ステージ2…日本?」

男性たちが肩で息をしながら進む。


「ねぇ…私と遊ばない?」

着物姿のクーニャが言う。

頭は猫耳。

「へっ…さっきのに比べたら…偽物か…」


「それはどうかにゃ?」

ギンッ!

眼が光り、爪が鋭く尖る。


「ひっ!?」


「遊んであげようか?

まぁ…一生で最後の遊びだよ?」

「うわぁっ!?」

「そこの扉。」

クーニャが指差す。

「ひぃぃぃっ!?」

扉を開けて男が逃げようとする。


ベチャッ…


「うわぁぁぁあっ!?」


「きゃあっ!?」



「それ…血をスライム状に固めた幸大君の手作りだよ?」


「うわぁぁぁあっ!!」

カップルが走り出す。
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