ハーレム ブラッド
翌日

学校

朝、教室

「今日が終われば冬休み!」

クーニャがはしゃぐ。

「宿題が出るのが嫌だがな。」

マリアが言う。

「テストも全員、赤点は回避できましたし…良かったです。」

沙羅が言う。


「姫野?

どうかしたのか?

黙ってるなんて珍しいな…」

幸大が言う。

「それが…お父さんが帰って来ないの。

行方不明で…」

「行方不明?」

「ええ。

VAPを出てからの足取りがわからないの。

それから…VAPから家までの帰り道に血液があって…」

「まさか…」

「ええ…

その中にはお父さんのもあったわ。

他の人のもあったそうだけど…」

「誘拐か?」

幸大が言う。

「かもしれないわ。」


「おばあちゃんももしかして…」

クーニャが言う。

「ん?

何かあったのか?」

「おばあちゃんも昨日の夜から見当たらないんだって。

まぁ、おばあちゃんは結構、家を空けるのが多いらしいけどいつもは書き置きするのに今回はなかったって…」

「でも…何で誘拐を?」

幸大が言う。

「そもそも…姫野の父親とクーニャのバアちゃんが同じ奴に誘拐されたのかもわからないぞ?」

マリアが言う。

「まぁ、おばあちゃんは誘拐じゃなくて遊び歩いてるだけかも知れないけど。」

クーニャが言う。
< 402 / 500 >

この作品をシェア

pagetop