ハーレム ブラッド
終業式のため学校は午前で終わった。




「帰りましょう?」

姫野が言う。

校門で咲子とも合流した。


「誘拐ですか…

私の方でも調べましょうか?」

咲子が言う。

「そうしてくれると助かるわ。」

姫野が言う。


「ん…電話だ。

誰からだ?

知らない番号だが…」

幸大が携帯を見ながら言う。

「もしもし?」

『幸大さんですか?

こちらVAPの者ですが…』

「VAP?

何か?」

『榊主任の行方不明のことは御存知ですか?』

「はい、聞いてます。」

『なら話は早いです。

貴方に協力を頼みたいのです。』

「わかりました。」

『でしたら、まずは駅前の喫茶店で会いましょう。


詳しい話はそこで…』

「あの…姫野を…

榊さんの娘も御一緒しても良いですか?」


『いえ…御家族ならばなおのこと御一緒は控えてください。

取り乱したり冷静な判断が出来なくなる可能性があります。』

「わかりました。」

『では…』

通話が終わる。


「VAPの人から榊さんのことで協力してほしいって言われたから言ってくる。」

幸大が言う。

「はい…

気を付けてくださいね?」

咲子が言う。

「ああ。」
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