ハーレム ブラッド
「って、父さんたちも流れちゃうじゃない…」

姫野が言う。

「大丈夫だろ…

俺の予想が正しければ…」


幸大が言う。

「まったく…人の息子の力を使うとは吸血鬼ってのは怖い。」


四角い鉄血の大きな箱が液体になり幸大の父の体へと戻る。

「よぉ、親父。」

幸大が言う。

「寂しかったぞ!!」

幸大父が抱きつこうとする。

「キモい!」

幸大が拒絶する。


「幸大さんのお父さんも血を操る能力があるんですか?」

沙羅が言う。

「俺も確証がなかったけどな…」

幸大が言う。

「いつ、気づいた?

バレないようにしてたんだが…」

幸大父が言う。

「姫野やクーニャと知り合って首筋に傷があったけど血はなかったし、かさぶたもできなかったのに何も言わなかった。


それに、昔、親父が母さんが風を引いたときに料理しただろ?

その時、指を斬ったって言ってたのに血が出てた記憶も絆創膏を貼ってた記憶もない。



そして、この能力はVAPでの検査でも解明できなかった。

だけど俺にはこの力があるのは確か。


だったら、俺だけが特別なのか…とも思ったけど、逆に…


俺がこの能力を持ってるなら遺伝…


つまり、両親のどちらかは俺と同じ能力を持ってるかも知れない。

そう思ってた。」

幸大が言う。
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