ハーレム ブラッド
「幸大さんは先生から聞いていたそうです。

姫野さんとクーニャさんのテストはクラスの平均点で判定されると。


幸大さんはお二人に勉強を教えることで実際に点数は上がりましたが、幸大さんはさらに保険をかけたんです。」

「保険?」

姫野が言う。

「はい。

お二人の点数を上げる以外に…

逆にクラスの平均点を下げると言うことです。


このクラスは39人です。

つまり、幸大さんが0点を取ることでクラスの平均点は2.5点下がります。

お二人のハードルを幸大さんが0点を取ることで下げたんです。



実際にお二人は平均点ギリギリです。

幸大さんが真面目にテストを受けたならば留年していたんです。

事実、幸大さんは追試で合格点を取っていますから、真面目にテストを受けたならばそれなりの点数を取っていたでしょう。」

咲子が言う。


「何でこんなことしたんだよ…」

マリアが言う。


「そりゃ…

彼女が馬鹿だから留年した…なんて嫌だろ?」

幸大が言う。

「まぁ、嘘ですよね?

私が理由を聞いた時は、

『あいつらと違う学年になったら寂しいからな』

とか言ってましたよね?」

咲子が言う。

「気のせいだ。」

『余も聞いたぞ?』

「ヴァン、学校で出てくるなって言っただろ!!

しかも一番余計な時に!」


幸大が言う。

「幸大も…余計なことしたんだから…覚えてなさいよ?」

姫野が言う。

「な!?」

「ふふ〜ん。

余計なことをした幸大君にはどんなお仕置きがいいかにゃ?」

クーニャが言う。

「ちっ…」

幸大が教室から出ようとする。

「逃がさないぞ?」

マリアが幸大を掴む。

「はぁ…まぁ、取り合えずはよしとするか。」

幸大が言う。
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