シンクロニシティー


「へぇ、どうやって?」

 嘲笑を浮かべて言うナッチを尻目に、壁側を向き両腕を突き立てた。


「こうやって」

 そうして思い切り額を打ち付けた。何度も何度も。

 痛みは感じない。
 きっと私の中で何かが壊れていたんだと思う。



 額のどこかが切れ、ダラダラと生温かいものが顔面を伝って、足元に滴り落ちた。
 壁も赤く染まっていく。

 けれど、視界を彩る『赤』に、快楽に似た満足感を得た気がした。



「何コイツ? 気持ちわりぃんだけど」

 誰かがポツリ、呟くように口にした言葉が遠くに聞こえ、それを最後に私の意識はプッツリ途絶えた。


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