シンクロニシティー
「シュウ、お願い、出ないで」
シュウの二の腕を隠す半袖を、ぎゅっと握ったけれど。
「コト……。でも近所迷惑になるから」
静かな声と共に、シュウの優しい右手が私の手をそっと解いた。
玄関へ向かうシュウの背中を見詰めながら、逃げなくちゃって頭の中では思うんだけど、足が竦んで動けない。
動きを止めて突っ立ったままの私を残して、シュウはリビングを後にした。その数秒後、
ダン――
荒っぽく玄関の扉が開けられる音が嫌でも耳に飛び込んで来た。
リビングに入って来たのは神崎の方が先で。
私をその視界に入れるなり、驚きの混じった悦びを満面に浮かべ、そうして勢いよくこちらに歩いて来る。
「いけない子だなぁ矢野内は。たっぷり指導してやんねぇとな」
目の前まで来た神崎は私の右腕を掬い取り、不気味な薄笑いを見せた。
シュウの二の腕を隠す半袖を、ぎゅっと握ったけれど。
「コト……。でも近所迷惑になるから」
静かな声と共に、シュウの優しい右手が私の手をそっと解いた。
玄関へ向かうシュウの背中を見詰めながら、逃げなくちゃって頭の中では思うんだけど、足が竦んで動けない。
動きを止めて突っ立ったままの私を残して、シュウはリビングを後にした。その数秒後、
ダン――
荒っぽく玄関の扉が開けられる音が嫌でも耳に飛び込んで来た。
リビングに入って来たのは神崎の方が先で。
私をその視界に入れるなり、驚きの混じった悦びを満面に浮かべ、そうして勢いよくこちらに歩いて来る。
「いけない子だなぁ矢野内は。たっぷり指導してやんねぇとな」
目の前まで来た神崎は私の右腕を掬い取り、不気味な薄笑いを見せた。