シンクロニシティー
殺される……。

目を固くつぶって俯き、両拳にぎゅっと力を込めて恐怖に耐える。


逃げようとして背を向けたら、それこそすぐ、後ろから刺されるような気がした。



「なんてな」

軽い口調で言って、神崎は包丁を持つ腕をストンと重力に任せて落とした。



「お前を殺したら、俺の将来メチャクチャだろーが、そんな間抜けなことすっかよ」

冷めた表情でそう言うと、私の後髪を乱暴に鷲掴んだ。そうして、グイと顔を上向けられる。



「それに、お前は俺の大事な大事なオモチャだ。傷付ける訳ねーだろ? ずーっと付き纏ってやるからね?」


「どうして……どうして私? 他にいくらでも……」


「お前のアソコは特別なんだよ。いわゆる『ミミズ』ってやつだ。ヤリ心地最高だよなー? 榑林?」


言って神埼は、振り返ってシュウを見る。


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