色をなくした世界
「雪ちゃん・・・好きだ」


雪乃の手をどけ、またも口づけを許してしまう。


「・・・・・ん・・・・ゆう・・・・だい・・・く・・・ん・・・・」


このままじゃ駄目だと分かっているのに・・・雄大に流されそうになり、自分を叱る。


昨日もこれで流されたのだ・・・・。


「駄目!!!」


思いっきり雪乃から雄大を離せば、雄大は態勢を崩し倒れてしまった。


「ご・・・めん」


すぐに雪乃は助けようとするが・・・・手が震えている。


それを見てしまった雄大は雪乃の手を払いのける。


-バシン-


雪乃は払いのけられた手の痛みも忘れて・・・・ただ呆然と雄大を見ていた。


(・・・・・雄大君が・・・手を・・・・)


いつだって優しかった雄大に・・・・初めて拒まれた・・・・。


その時雪乃は初めて気が付いた。


自分たちの関係は・・・雄大が気持ちを隠していたから上手くいっていたのだと・・・。


雄大の気持ちが雪乃から離れれば・・・・


(私たちの関係も・・・・終わってしまう・・・・)
< 106 / 203 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop