色をなくした世界
雄大がいなくなってからの3年・・・気が付けばいつでも雄大を探していた。



会社に行けば隣に雄大がいないのは分かっているのに・・・何度「雄大君」と呼んだか・・・。



仕事の合間に缶コーヒーをくれる人を何度も雄大と間違えた。



休みの日になれば、雄大から連絡がくるんじゃないかと思ってしまった。



忘れ物をするたび、いつも雄大が届けてくれたのを思い知らされた。



和哉がいる時も、いなくなってからも・・・雪乃の側にはいつでも雄大がいた。




いるのが当たり前になってたから・・・・大事な事に気が付かなかった。



この3年間・・・雄大がいない事がとても辛かった・・・何度飛び出して会いに行こうと思ったか・・でも自分の気持ちが分からないうちは会いに行かないと決めていた。


だから・・・ずっと自分の気持ちを考え続けていたのだ。


和哉とは違う雄大の腕の中・・・・大きくて落ち着いた。


和哉とは違う雄大の優しさ・・・いつでも雪乃の側に会った。


和哉とは違う雄大の笑顔・・・・見るだけで安心できた。



それでも気持ちなんてまだ分からない。


でもさっき一馬に話した時に気付いた・・・ただ側にいたい。それだけで良いんだと。


今一番会いたい人が雄大・・・それが好きだという事だと・・・。


答えはいつも側にあったのだ・・・・。
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