色をなくした世界
「驚かずに聞いてほしいんだけど・・・春日谷一馬は・・・和哉に顔がすごく似ているから・・・会った時に驚かないでほしいんだ」


雪乃のただでさえ大きな目が更に大きく開かれる。


幼馴染の雄大が似ているというくらいだから・・・・とても似ているのだろう。雪乃は自分に言い聞かせる。


「そんなに・・・」


似てるの?そう続けられなかった。雄大の目を見ればそれは一目瞭然だったから。


「顔だけ見ればそっくりだ。俺も最初見た時、和哉がここにいるんじゃないかと思ったくらいだから」


和哉にそっくりの変わった男。雪乃は急に春日谷に会うのが怖くなった。


「そうなんだ・・・教えてくれてありがとう・・・聞かなかったらビックリしてたと思うから・・・」


それしか言えなかった。


雄大も雄大で雪乃にかける言葉がない。


気まずい空気が流れる。


けれど雄大には伝えておかなければいけない事があった。


「だけどね雪ちゃん・・・あいつは和哉じゃない。それだけは忘れないで」


どれだけ似ていても、それは和哉じゃない。だから・・・俺を見て。


そう言えたら・・・どれだけ楽だろうか。


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