償いノ真夏─Lost Child─
ごろんと寝返りを打って、目を閉じる。
今日は一度に色んなことが起こりすぎた。さすがに疲れているのか、すぐに眠気が襲ってくる。
「朝霧……小夜子……」
昼間の彼女の照れた顔が、瞼に浮かんでくる。
「思い出の男の子に似てるから」
自惚れても良いのだろうか。彼女の記憶の片隅にいるのは、紛れもない自分だ──と。
そして、自分の記憶の中にいる彼女は、紛れもなく朝霧小夜子だと。