ワケがありまして、幕末にございます。
あの日、アタシが手にした事によって堕ちてしまったあの刀と。
カチャ…
抜くと見えるその峰と刀身。
あぁ、やっぱりそうだ、これはアタシの刀。
皆一緒に見えてもアタシだけは分かる。
「白梅…」
呟いてぎゅ、握り締めた。
時を越えても尚アタシの傍に。
「土方、コレ」
「…おう、もう1本は?」
「あー…、土方選んで」
脇差しはぶっちゃけなんでもいいからな。
「あ?
面倒くせぇな」
そう言いつつもアタシに合ったヤツを探してくれてる。
…素直じゃないな(笑)