わたしとあなたのありのまま ‥2‥
「違うよ、一杯並んでたから遅くなっちゃったんだよ。
ごめんね、待たせて。
寂しかった?」
わざと意地悪を言ってやった。
「は? んな訳ねぇだろ、バカ。
ふざけんな」
言って、田所はフイと顔を逸らす。
照れちゃったりして……
可愛い。
と、
「あ~あ、やっぱ彼女いたんだ」
そんな言葉が私の耳に届いた。
なんとなく声がした方を振り返ると、高校生っぽい女子3人組と目が合った。
「なんだ、フツー」
「彼氏に釣り合ってないじゃん」
明らかに私に対する中傷だとわかる。
いいんだ別に。
こういうの、もう慣れているから。
学校でも散々、言われていることだし。
田所は、気付いている?