わたしとあなたのありのまま ‥2‥


「悠斗はさぁ、多分……」

 せなくんがゆるゆると口を開いた。


 ようやく落ち着いた私を、せなくんが家まで送ると言ってくれて。
 もちろん断ったのだけれど、せなくんは頑として引かなかった。

 田所の仲間たちは、皆優しくて良い人だ。

 照哉くんだって。

 本当に田所のことを大切に想っている。
 先の先まで見据えて、今どうすべきかをちゃんと考えている。

 そして私に、その場しのぎの優しさでは駄目だと教えてくれた。

 わかっているんだ、そんなことぐらい。
 頭では理解しているつもりなんだけどな。
 心がついていかない。
 それがもどかしくて悔しくて。

 今でもまだ、どうしようもないぐらいに田所が愛しい。
 愛しい気持ちばかりが膨らんで、私の中で爆発しそうだ。


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