わたしとあなたのありのまま ‥2‥


「別れたんだってな」

 ポツッと、不意に落とされた小さな呟きは、私の記憶を引っ張り出した。
 頭の中の引き出しを、勝手に開けられているようで、嫌な気持ちになった。

「俺の望みが叶って嬉しいはずだった。
 なのに、余計に空しくなった。
 もう疲れた。
 辛いのも、悲しいのも。
 他の誰かのせいにして、そいつを憎むのも。
 身勝手だってわかってるけど、もう終わりにしたいんだ。
 あいつに話すよ。
 全部俺が悪いんだってこと。
 そんで、全部終わらせる」


「終わらせるって?
 終わらせるってどういうこと?」

 思わず、冬以の制服の袖を掴んでいた。
 急に得体の知れない不安が押し寄せて来て、いてもたってもいられなくなった。

 胸騒ぎがする。
 そわそわして落ち着かない。


 冬以は、何故だか吹っ切れたような笑みを見せる。
 だから、益々不安になる。


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