わたしとあなたのありのまま ‥2‥


「そらみろ、峰子ちゃんも照哉と二人きりになりたいっつってんだろ?」

「綾子はそんなこと言ってない」

 言い返せば、すかさず頬を片手でムギュウと潰された。
 またですか。


「だいたいなぁ、俺らだって、俺の部屋に二人きりだったこと、何度でもあんだろーが」

「一夜は共にしてないじゃん」

 酷くしゃべり辛い状態ではあるけれど、ここは頑張って強調しておかなければ。

 が、

「それにお前と俺……
 イケナイこともしたろ?」

 言って田所は不敵な笑みを浮かべた。


「なに?
 ほのかと田所、もう済ませたの?」

 綾子がすかさず食い付いた。

 田所のバカ。
 わざと誤解を招くような言い回しをして。


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