わたしとあなたのありのまま ‥2‥


 田所に気付いてくれたのね、照哉くん。
 でもそんな気遣い、余計に虚しいから。
 痛いから。
 やめて欲しいんだけど。


 私も、もう一度田所たちの方へと振り返った。

 田所も私たちに気付いていて。
 酷くびっくりした様子で、その場に凍りついたように固まっていた。


 あ~あ。
 綾子が無駄に大きな声で私を呼ぶから。

 それにしても、
 田所ってばそんなに驚かなくてもいいのに。
 私と昇降口が同じなんだからさ。
 こんなこと、珍しくもなんともないじゃない。


 私と目が合うと田所は、どこかが痛いのかと思うほど辛そうな苦笑を浮かべ、私に向かって右手を軽く上げた。
 本人は笑っているつもりなのだろうか。
 全然笑えてないよ、田所。


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