わたしとあなたのありのまま ‥2‥


 私も応えるように、顔に無理矢理笑顔を張り付けた。
 きっと私も巧く笑えていない。


 田所はゆるゆると上げた右手を下すと、顔は私に向けたままゆっくりと身体の向きを変える。

 その切なげな眼差しが胸に突き刺さった。
 そこからジワジワと痛みが広がる。

 田所は一度瞼を伏せると身体に随分遅れて顔の向きも変えた。
 私からは田所の後頭部しか見えなくなった。
 胸の奥がキュッとする。

 置いてけぼりを食らってしまった田所は、せなくんたちの後を追うように軽やかに小走りし、その後ろ姿はみるみる小さくなった。


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