わたしとあなたのありのまま ‥2‥
『可愛くない』と言われ、カッと燃えつくような怒りで頭がチカチカした。
けれど、これが田所の本音なのだ。
本音が聞けただけでも本望だと、真摯に受け止める冷静な自分もどこかに居た。
「方向性は間違ってないはずだもん」
陳腐な捨てゼリフを吐き捨てて、クルリと身を翻した。
「そうだもん」
再びキャラ崩壊中のせなくんが、私の言葉を無駄に反復する。
あの、これはこれで不愉快極まりないのですけれど。
せなくん、わかっていないのかな。
とにかく。
田所の気持ちは良~くわかった。
もういいよ。
投げ槍な気持ちが私の心の大半を埋め尽くし、悲しむ余裕などなくて。
綾子に「先、教室に戻ってる」と伝えてその場を後にした。
「俺、今日のせなくん嫌いかも」
すっかり志気消失した、覇気のない田所の声を背中で聞いた。