わたしとあなたのありのまま ‥2‥


 せらちゃんと二人きりになってしまった。


『邪魔は山田だ』

 ほんの数分前に、私が放った言葉だ。
 もちろん、本気じゃなかったけれど。

 そして――
 邪魔者は本当に消えてしまった。


 そろりと隣のせらちゃんに視線をやれば、

「先輩……行っちゃいまいたね」

 と屈託なく微笑む。

 少女のように可憐で、眩いほどに魅力的な笑顔。
 私が男だったなら、瞬殺されていただろうと思う。

 『お金で買えない価値がある』

 うん、正にそんな感じ。


「あ、えっと……
 私も教室入るね。
 せらちゃんはどうする?」

 早々にその場を去ろうと、もたれていた窓から背中を離して真っ直ぐ立った。


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