わたしとあなたのありのまま ‥2‥


 私の部屋のベッド端に二人並んで腰掛けた。
 田所はもう何度も私の部屋に来たことがあるから、いつもの様に極自然に。


 そして、当たり前のように顔を向き合わせて視線が交わった時には、もう田所は怒っていなかった。



「ほのかの母さん、フツーのオバチャンでビックリした」

 真顔でそんなことを言う。

「どういう意味よ?」

 ちょっと怒った声音で聞き返せば、

「いや、特に深い意味はないけど。
 俺の母さんは、若い頃の写真しかないし」

 と、困ったような苦笑を浮かべた。


 そうだった、田所のお母さんは、田所が小学生の時に病気で亡くなったんだった。
 申し訳ない気持ちで一杯になり、気持ちが落ちてシュンと萎んだ。


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