わたしとあなたのありのまま ‥2‥


 田所に抱かれるのは、これで何度目だろう。
 もう痛みを感じることはなく、代わりに淫らな快楽が私を満たす。

 田所に抱かれている時、いつもの私は忽然と消える。
 我を忘れて、その甘美な行為に没頭してしまう。


「あいつ、他に何か言ってた?」

 私を何度も何度も突き上げながら、荒い息遣いの合間に田所が尋ねた。

 朦朧とする意識の中で、私は必死に思考を巡らせた。
 真実を答えて良いのか。
 そのままを伝えて、ついさっき、激しく後悔したばかりだ。


 答えられずに居ると、田所はピタリと腰の動きを止めた。

 見下ろす田所の表情は、切なげで、けれどもとても妖艶で。
 私の芯部がざわめいた。


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