トランキライザー

「おまえ今日の出勤夜だけじゃなかったか?何やってんだ、こんな時間に」

「夜からだけど、ここにちょっと居させてよ。仕事始まるまで」

 ソファに腰を掛けながら言うと、店長は体を起こした。

「なんだ?何かあったのか?」

「はは、・・・うん」

「どうした?何があった?」

 店長は目を擦りながら問いかけてきた。

「別れた」

「つぐみちゃんとか?」

「他に誰が居るんだよ」

 目を丸くしていた。
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