‡3姉妹の恋‡【幸せになりたい私たち】

「うわ、ホントなんだ…」


テーブルの婚姻届を手に取りじっくり眺める一姉


「なになに、わたしもー!」


当然、ミアもテーブルに飛びついて来て
白い箱を手に取る


「きゃーっ!! コレ!本物のダイヤよねっ!

何カラットくらいあるの?

えー、いくらくらいかなー? 

え、これって、有名なお店のリングじゃない?

なんだっけなー」


空けた箱を見ながら、ひとりでキャーキャー言ってる


「うるせぇなー、ハリー・ウィンストンだろー

ミア、ちょっとは落ち着けよなー」


ソファーにいる剛志が
ミアに向かって言った


「いいじゃない、ステキなんだものー」


口を尖らせ剛志の方を向く


「ミアー、もういいでしょ、フミに返して」


「はーい」


一姉は、大事なものだからと
ミアから箱を受けとり蓋を閉じる



< 149 / 175 >

この作品をシェア

pagetop