《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
そしてフワッとただよって
鼻腔をくすぐる、甘い香り。
(え……だ、誰か……!?)
人にぶつかったんだって
ことはすぐにわかった。
だけどあたしはその拍子に
持ってたお弁当の入った
ケースを落としてしまって、
一気にパニクる。
(どっ、どーしようっ――
商品……!!)
届けに来た商品を落として
しまうなんて、最悪のミスだ。
お客様と店長の怒号が
聞こえたような気がして、
頭が真っ白になる。
(ひっ……拾わなきゃっ……!)
ワンテンポ遅れて脳が送った
指示に、慌ててしゃがみ
込んでケースを直し、中の
確認をしてると――…。
_
鼻腔をくすぐる、甘い香り。
(え……だ、誰か……!?)
人にぶつかったんだって
ことはすぐにわかった。
だけどあたしはその拍子に
持ってたお弁当の入った
ケースを落としてしまって、
一気にパニクる。
(どっ、どーしようっ――
商品……!!)
届けに来た商品を落として
しまうなんて、最悪のミスだ。
お客様と店長の怒号が
聞こえたような気がして、
頭が真っ白になる。
(ひっ……拾わなきゃっ……!)
ワンテンポ遅れて脳が送った
指示に、慌ててしゃがみ
込んでケースを直し、中の
確認をしてると――…。
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