《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
「あ、ご、ごめんなさい、
つい……!」



「別に謝る必要はないけどな。

――疲れたか?」



「いえっ、大丈夫ですっ!」



疲れたなんて、あたしより
数倍ハードに撮影をこなしてる
洸さんに向かって言える
わけない。



それに実際、体は疲れてると
言っても、心はそれほどじゃ
なかった。



忙しさの中でも毎日何かしらの
達成感を得てるから、決して
辛いとかゲンナリってわけ
じゃないんだ。



「全然平気ですから、
気にしないで下さいっ」



キッパリとそう告げると、
背後で洸さんがフッと
笑ったのがわかる。


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