夏の空~彼の背中を追い掛けて~
う…嘘…!?
妊娠…して…た…。
一瞬、目の前が真っ暗になり、体がグラリと傾きそうになる。
頭の中も真っ白で、何をどう考えれば良いのかも分からない。
とにかく私は、フラフラと覚束ない足取りで、近くで待つ亜紀の元へ向かった。
「真弥、どうだった?」
亜紀の問い掛けに、私の言葉は何も出ない。
正直に話すか否か。
遮断寸前の思考回路では、答えを導く事は難しい。
だけど、何となく本当の事が言い辛くて、事実を言う勇気がなかった。
「心配掛けてゴメン。妊娠…してなかった」
「良かった、安心した。でもそのわりには浮かない顔してるね?」
う゛っ…鋭い。
気丈に振る舞ったつもりでも、不安な気持ちが顔に滲み出ているのだろう。