夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「紀香…来週の土曜日、どうしても予定空かない?その日に泊まりに行きたいんだけど…」
先週からまだ決まっていないお泊まり日を、何としても決めたくて、少しばかり強引に迫った。
『ゴメン、その日はどうしても無理。でも再来週の○日なら良いよ?』
再来週か…。
友達と買い物へ行く約束してるんだけど…。
「行く!再来週、絶対泊まりに行く!!」
私は紀香との電話を切ると、再来週会う友達に断りのメッセージを送った。
そして翌日の4時間目、何かと心配しているであろう漣に、メモを渡した。
〔話したい事があるの。昼休み、誰にも見付からない様に秘密の場所へ来て 真弥〕
“秘密の場所”とは、私と漣にとっては忘れられない特別な場所。
だから詳しい場所を告げぬとも、何処なのか分かるはず。
私は慌ただしく昼食を済ませ、駆け出したい衝動に駆られながら、そこへ急いだ。
来てくれるかな…。
私はソワソワしながら漣が来るのを待つも、3分…5分…8分と時間だけが過ぎていく。