夏の空~彼の背中を追い掛けて~
とりあえず、以前購入していたマタニティーの本で、妊娠中のHについて調べておく事にした。
そして12月の第1土曜日、学校が終わると紀香の家へ直行した。
「真弥、今日は俊ちゃんと会うんでしょ?」
「うん。妊娠した事を話そうと思って…」
「そっか。ちゃんと話せると良いね」
「うん…」
昼食を済ませると、学校や電話では中々話せない事を、紀香の部屋で話した。
「きっと“子供は諦めて”って言われて、俊ちゃんに会えるのも今日が最後かも知れない…」
「真弥は…俊ちゃんに反対されても、赤ちゃん産みたい?」
「うん、産みたい。好きな人の子供だし、それに…」
どうしようか迷ったけど、漣と付き合ってた時にも妊娠して、泣く泣く子供を諦めてしまった事を話した。
「漣君とそんな事があったんだ…」
「うん。それで、また同じ事をすれば妊娠しにくくなるか、最悪子供が産めない体になるかもって言われてるの。だから、この子はどうしても産みたい」
「その思い、俊ちゃんに伝わると良いね」
それっきり、私達の間には会話が無くなった。
やはり俊ちゃん本人に話をしてからでないと、今後について話す事は出来ない。
とにかく今は、俊ちゃんからの連絡を待とう。