夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「紀香、ここに有る本読んでも良い?」
「んっ?あっそれね。良いよ~」
「有り難う」
ちょっと重く感じる空気から逃げるように、私は本を手にした。
1冊目が読み終わり、2冊目に手を伸ばしたその時、ポケットの中でベルが震えた。
《キョウハハヤク》
《バイトオワル シュン》
わぁ~嬉しい♪
バイトが早く終われば、その分会える時間も長くなるね♪
【オワッタラベルシテ マヤ】
《リョーカイ シュン》
「紀香。俊ちゃん今日は、早くバイト終わるって」
「それじゃぁ、早めに出掛ける準備しといた方が良いね」
「うん。色々とごめんね」
「んっ?気にしなくて良いよぉ」
俊ちゃんのベルを切っ掛けに、私達はまた普通に会話が出来た。
夕方、夕飯と早めのお風呂を済ませて、紀香の部屋で待機していると、ベルがメッセージを表示する。