夏の空~彼の背中を追い掛けて~
私は子機を手に紀香の家に電話を掛け、迷惑を掛けてしまった謝罪と、赤ちゃんを産む許しが出た事を伝えた。
『真弥、良かったね』
「うん。紀香には色々と心配掛けちゃったね…。ごめんね」
『そんな事ないよ。あっ、俊ちゃんのお母さんから伝言』
えっ!?
「伝言?」
何だろう…。
『えっと、明日の19時からお通夜で、明後日の11時から告別式しますって。良かったら、最後の別れに来て下さいって言ってた。場所は···』
最後の…別れ…。
……本当にもう、会えないんだ…。
「う゛っ……う゛う゛っ…」
急激に涙が込み上げ、一気に悲しさが胸一杯に広がり、紀香の言葉が全く耳に入って来ない。
『真弥?大丈夫?』
「……う゛う゛っ……。ごめん…大…丈夫…。場所は何処?」
『××市の○○。孝道が迎えに行こうかって言ってるけど、どうする?』
「家の人に連れて行って貰えるか聞いてみる。もし無理って言われたら孝道君にベルする」
『分かった。じゃぁそう伝えとくね』
「うん…。それじゃぁまた…」