夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「今更反対しても、真弥の気持ちは変わらないんだろ?」
「うん…」
「それなら、自分の思う通りに生きてみなさい。但し、後悔だけはしないように」
「うん…。お父さん…有り難う」
ずっと私の気持ちなんて分かって貰えない。
話しても世間体を気にして、自分達の意見を押し付ける。
反発すれば『貴方が間違っている。私達の意見が正しい』と言い張り、悉く私の気持ちを無視し続けた。
そんな両親がまさか許してくれるなんて、天変地異が起きたとしか思えない。
もしかしたら、これは夢なんじゃない?
ただただ驚く私は、右手を後ろへ回し、自分のお尻をツネってみた。
痛い!!
夢じゃない!?
そうだ!夢じゃないんだよ!!
現実だと理解すると、嬉し涙が一気に溢れ出す。
私は慌ててそれを拭い、もう1度、父にお礼を言った。
「お父…さん、有り難う」
「ん……」
素っ気ない返事が、父の照れ隠しだと分かる。