夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「漣、待たないで。きっとこれから沢山の出会いがある。そこで本当の幸せを見付けて?」
「俺は……。俺には…。真弥と………」
漣は何度も何度も言葉を飲み込み、席を立った。
「ごめん…。俺、そろそろ帰るよ…」
「うん。気を付けてね」
玄関で漣を見送ると、急に疲れが押し寄せる。
突然の訪問者、思わぬ告白。
それらで精神的に疲れが出たのだろう。
私は自室へ行き、ベッドに横になった。
暫くして、ウトウトと眠気に誘われ、ゆっくりと瞼が閉じていく。
『……弥。……真弥』
意識が夢と現実の狭間でさ迷う中、フッと誰かに呼ばれた気がした。
誰……?
目を開けようにも瞼が重く、直ぐにまた夢の中へ引き込まれる。
『……。…弥。……真弥』
アレッ?
この声は…俊ちゃん?
どうしたの?
俊ちゃんはもう、天に旅立ったんじゃぁ……?