夏の空~彼の背中を追い掛けて~
高校2年の春休み。
中学の頃から仲が良い友達の亜紀(アキ)から、電話が入る。
「真弥、陽人(ハルト)の事って覚えてる?」
陽人とは、中学2年の時に転入してきた男の子。
とてもヤンチャで、学校で堂々と喫煙する様な目立つ存在。
でも根は凄く優しくて、とっても人懐っこい。
可愛くて馬鹿な話や冗談が言い合える、私のたった1人の男友達。
時々、私の家に遊びに来ていたから家族も陽人を知っていた。
そう言えば、高校生になってから陽人と全然会ってないなぁ~。
元気にしてるのかな?
ちゃんと学校に行ってるのかな?
またヤンチャな事、してなければ良いけど…。
中学時代を思い出し、少し懐かしい気持ちになる。
「陽人がどうかしたの?」
「う…うん…。昨日ね、陽人に会ったんだけど…その…セフレを紹介して欲しいって…」
えっ!? セフレ!?
亜紀の言葉に、一瞬絶句する。