夏の空~彼の背中を追い掛けて~
何処の席に座ろうかと辺りをキョロキョロしていると、最後尾に座る男の子数名が目に入る。
隆明君とガッチリ系の弘晃(ヒロアキ)君。
それに……俊ちゃん!?
このバスに乗ってたんだ!?
事前にこのバスに乗るって教えてくれてたら、こんなに驚かずに済んだのに…。
「真弥、此処に座ろう?」
「うん」
紀香に促され、私は後方に近い席に腰を沈める。
何となく視界に俊ちゃんを捕らえながらも、私は知らぬ顔で窓の外を眺めた。
振り返れば、そこには大好きな人が居る。
「逢いたかった」
そう話し掛けたいのに、私達は他人の振り。
恋人ではない為、周りに詮索されるのは何かと面倒だし、バスには紀香と同中出身で隣のクラスの人も数名乗っている。
俊ちゃんに迷惑を掛ける訳にはいかないから、絶対に知られない様にしないといけない。
頭ではそう理解していても、心は凄く寂しかった。