夏の空~彼の背中を追い掛けて~
ブーン ブーン。
数分が経過した頃、制服の左ポケットでベルが震える。
誰からのメッセージかな?
私はポケベルをそっと取り出し、ディスプレイを確認した。
《オレ イマカラバイト》
《オワッタラレンラクスル》
《シュン》
立て続けに入って来たメッセージは、直ぐそこに居る俊ちゃんからだった。
【ワカッタ マッテル】
【マヤ】
私は反対のポケットから携帯を取り出し、メッセージを返した。
フフッ♪何だか秘密の恋をしてるみたい♪
さっきまでの寂しさはいつの間にか、何処かへ消え去っていた。
バス停を8ヶ所程過ぎた所で、停車のチャイムとアナウンスが流れる。
誰かがバスを降りるんだ…。
最後尾で人の動く気配を感じながらも、私は外を向いたまま紀香とのお喋りを続けた。
もう停車するバス停が近いのか、速度が徐々に落ちていく。