夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「今日、孝道君来るの?」
敢えて返事はせず、重要な部分だけを聞いた。
「来ない」
ホッ…良かったぁ。
もし本当に孝道君が来たら、私はきっとここから逃げ出してる。
「孝道の奴言い出したらしつこいから、今度アイツの相手もしてあげて…」
グサグサグサッ!!
数え切れない程のナイフが、思い切り胸に突き刺さったみたいに、痛くて苦しい。
気は進まないけど、それが俊ちゃんの願いなら『NO』とは言えない。
私は唇をギュッと噛みしめ、悲しい気持ちを必死で隠した。
「分かった…今度機会があれば…」
怪しまれない様に、精一杯の強がりで私はそう答えた。
「真弥?何で泣いてるの?」
えっ!?私が泣いてる?
意味が分からず、俊ちゃんの方へ視線を向けると…。
アレッ?視界がぼやけて、大好きな顔がハッキリ見えない。