もらう愛=捧げる愛
───………。


「ん…」


朦朧とする意識の中、うっすらと目に入ってきたのは、眩しい光。


朝…?


あたし…。


「初音さん?」


心配そうにあたしの顔を覗き込むハルくん。


あぁ…そうだ…。


あたし、貧血で…?


体を起こそうとすると、ハルくんは優しくあたしの肩を押し、


「寝てて?」


そう言って笑った。


うん…。


この甘い笑顔。


あたしが最後に見たかった、ハルくんの笑顔だよ…。
< 127 / 137 >

この作品をシェア

pagetop