愛する人。




「……私、家事は得意なのでもし良かったらお願いします」


 誘惑に勝てなかった……。




 頭を下げて、この話を受けさせてもらおう。


 正直、家賃とか光熱費とか色々考えたら、この仕事受けた方がいいんだよね。


 会って数時間の彼だけど。

 ……でも。不思議と信用してるんだよね。私。




 ニッコリ笑って返事をすると彼は一瞬真顔で固まったけど、すぐにいつもの落ち着いた笑みになった。



「「これからよろしくお願いします」」




 今日から、彼との奇妙な関係が始まる。



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