愛する人。
* 9 *


 アナタは、
 初めから知ってたんだね

 私の哀しみを―――…


 ************





「……こんな感じかな」



 鏡に写った自分を何度もチェックする。




 朝起きてクローゼットを開けると、昨日彼が言った通り、今日の服から靴アクセサリーまで全て整っていた。


 掛かっていた服は、淡いピンクのワンピースにクリーム色のジャケット。

 靴もクリーム色で、バックはスワロフスキーが散りばめられてる。


 ダイヤにくるまったネックレスにお揃いのブレスレット。

 ……箱には有名なブランドロゴが付いてたけど、気づかないフリをした。



「うん、完璧!」


 髪は肩までしかないので、簡単に巻いて終了。



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