愛する人。
季節は巡って。
気付けば、裕太にぃに会ってから何度目かの秋が近付いていた。
相変わらず裕太にぃに会いに来る彼女を見かけながら、病院に顔を出す俺。
「ねえ。
裕太にぃはさ、退院したら何したい?」
母と兄からは何となく、裕太にぃの話を聞いていた。
心臓の病気。
今まで何度か手術をしたけれど、なかなか上手くいかなくて。年内にもう一度大きな手術をしないと命が危ないらしい。
「う〜〜〜ん……難しいなぁ。
大学でまた勉強もしたいし、社会人として働きたいし…。
でも……やっぱり一番にしたいことは、優子をどこかに連れて行ってやりたいな…」
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