愛する人。
息苦しさが取れてきた俺は、目を閉じ大きく深呼吸をした。
すると、近くで女の子の『きゃあっ』ていう甲高い、耳障りな声が聞こえた。
「チッ」
俺は軽く苛つきながら声の方へ顔を向けると、三人組の女子がこちらを見て、またキャアキャア騒ぎ出した。
……うるさい。
俺は無言で立ち上がり、彼女が出て行った硝子扉から室内へ戻った。
そしてそのまま出口へ向かった。
裕太にぃには今日あの人がいるから。
また今度にしようと思った。
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