愛する人。



――――――――……
――――――――――……




「ふ…っ ゆ、うた……っ」




 他の男を想って涙するあなた。



 それが例え裕太にぃの為だとしても。

 感情が、醜くドロドロに溶けてゆく……。





「優子さん……」




 ……触れたい。


 でも。今は、触れてはいけない―――…




「……今までごめん。

 隠してて……ごめん」




 あなたが一番大切な『彼』の事を


 告げずに……ごめん。




< 290 / 440 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop