薔薇の花嫁



盛り上がってるパーティーを脱け出して庭へ


東屋には


「ギデオン」


「モナムールアナベル。私と共に旅立つか?」


「……」


「私に杭を打ち込むか?」


「……」


ギデオンに近寄り…


口づける。



「アナベル」


今度はギデオンから口づけを…


「連れて行って。貴方と共に」


「アナベル」


痣に口づけを。


「ん?何か」


「…私が突然消えたらパパ達が悲しむ。…それがつらい」


「モナムール、大丈夫だ。皆の記憶にはお前は結婚して幸せに暮らしていると」


「そ、そんなことが出来るの?」


「モナムールアナベル 私に出来ないことはない。これからお前は私と共に永遠に幸せに暮らすのだ」


「ギデオン」


「泣かないでモナムール」


涙を唇で…


「私の花嫁になってくれるんだな?お前はそれを真に望むのだな?」


「えぇ。貴方の花嫁になることを心の底から望みます」


「アナベル愛してる」


「ギデオン」


「これから私の花嫁になる儀式を行うよ」


儀式…


「結婚式?」


「お前達の世界では結婚式だ」



< 30 / 32 >

この作品をシェア

pagetop